人間関係・ストレス

人間関係のストレスは相手ではなく、受け取り方から生まれる。距離感・考え方・心の整え方を学び、疲れにくい人付き合いを築くためのカテゴリー。

嫌いな人は思い込みで決まる?第一印象を変える考え方

嫌いな人は思い込みで決まる?第一印象を変える考え方

嫌いなのは
その人か
私の思い込みか

「嫌いな人」への思い込みは、「第一印象」や「過去の経験」から生まれます。人間関係のストレスを減らすには、相手の「言動」と自分の「決めつけ」を分けて考えることが必要です。

「嫌いな人」の悪いところばかりが見えるのは、相手の性格だけが原因とは限りません。
「第一印象」や過去の「経験」から生まれた「思い込み」が、人間関係の見方を狭めていることもあるのです。

「嫌い」という目で見れば、良いところまで見えなくなる。

いつもグチっている人。
すぐに怒る人。
ケンカ腰で話す人。
他人のせいにする人。
自分の話ばかりする人。

職場や身近な人間関係には、どうしても気の合わない人がいるものです。
私も、そんな相手に出会うたびに
「あの人さえいなければ」と思ったことが何度もあります。

ところが、あるとき妙なことに気がつきました。
私が嫌っている人にも、仲良く付き合っている人がいるのです。

「おかしいな。同じ人なのに、なぜだろう?」

こんなことを思いつくなんて、
ひょっとすると、私が見ているのは相手の本当の姿ではなくて、
私が勝手に作り上げた「嫌な人」という姿なのでは。

そんな疑問が、ふっと浮かんできたのです。
うーーむ、そこで、ちょっと変わったことを、試してみることにしたのです。

それは、
「嫌いな相手」を、ほんの少しだけ「気に入る」ようにしてみようか。

最初は自分でも、笑ってしまうほど無理がありました。
ところが、続けているうちに、今まで見えなかった相手の一面が見えてきたのです。

この記事では、そんな私の経験を交えながら、「嫌いな人を作り出す思い込みの正体」を考えてみました。

嫌いな人を作る思い込み

嫌いなのは
「その人」か
それとも
「思い込み」か

「嫌いな人」への思い込みは、第一印象や過去の経験から生まれ、相手の「欠点ばかり目につく原因」になることがあります。

人間関係のストレスを感じるとき、相手の言葉や態度だけでなく、
自分の思い込みや過去の経験が影響している場合があります。

例えば、朝の挨拶に返事がなかったとします。
「無視された」
「きっと嫌われている」
そう考えると、相手への印象は悪くなります。

しかし、実際には考え事をしていて、気づかなかっただけかもしれません。

事実は「返事がなかった」ということ。
それを「無視された」と判断したのは、自分の推測なのです。

一度「あの人は嫌な人だ」と決めつけると、
相手の悪いところばかり目につき、良いところが見えにくくなることがあります。

私も以前は、嫌いな人の欠点ばかり数えていました。

ところが、ちょっとだけ見方を変えてみたら、
整理整頓がうまい、
時間を守る、
仕事が丁寧
など、今まで気にもしなかった長所が見えてきたのです。

もちろん、本当に「問題のある言動ま」で受け入れる必要はありません。

この記事でお伝えしたいのは、
相手を無理に好きになる方法ではなく、
思い込みと事実を区別して、人を正しく見るための考え方です。

必ずいる嫌いな人!嫌いな人は嫌いだと思い込んでいる自分がいるだけ

思い込みはどこから生まれる

最初の
「思い込み」が
その人の
本当の姿を隠す

「嫌いな人」への思い込みは、第一印象や過去の嫌な経験から生まれ、相手を見る目を決めてしまう。

初めて会った人が、無愛想な顔をしていたとします。
挨拶しても笑顔がない。
こちらが話しかけても、返事がそっけない。

「何だ、この人。感じ悪いなあ」
そう思った経験はありませんか。

一度そう感じると、次に会ったときにも「感じの悪い人」という目で見てしまうものです。

ところが、相手はもともと口数が少ないだけかもしれません。
あるいは、その日は体調が悪かったのかもしれない。

そんな事情は、こちらには分かりません。
それでも人間は、少ない情報から相手の性格を判断してしまうことがあるのです。

さらに、過去の経験も関係します。

以前、威圧的な上司に苦労した人ならば、
声の大きい人に出会っただけで、身構えるかもしれません。

昔、約束を破られて嫌な思いをした人なら、
少し返事が遅い相手を、信用できなくなることもあるでしょう。

まだ何も悪いことをされていないのに、過去の誰かと「重ねてしまう」のです。

相手は初対面でも、
自分の中では過去の「嫌な経験」が先に挨拶している。

そんなこともあるのではないでしょうか。

私も振り返ってみると、第一印象だけで人を判断していたこともありました。

もっとも、第一印象が必ず間違っているわけではありません。
本当に失礼な人もいるでしょう。

ただ、最初に見た一面が、その人のすべてだとは限らないのです。
人の性格を決めるには、一度の出会いでは材料が足りない。

そのくらいの余裕を持って、相手を見たいものです。

悪いところばかり見える理由

「嫌い」
という色眼鏡は
「良い面」
まで隠してしまう

「嫌いな人」の悪いところばかり目につくのは、第一印象や過去の経験から生まれた「思い込み」と「思考の癖」が影響している場合があります。

「嫌いだと決めた瞬間、良いところが見えにくくなる」
一度できた「思い込み」は、
その判断を裏づける言動ばかり探してしまう「思考の癖」によって、強まることがあります。

例えば、ある同僚を「自分勝手な人だ」と思ったとします。

その人が自分の意見を強く言うと、
「ほら、やっぱり自分勝手だ」

少し黙っていると、
「人の話を聞く気がないんだ」

今度は親切にしてくれたとしても、
「何か下心でもあるのかな」

これでは、何をしても悪く見えてしまいます。

心理学には、「確証バイアス」という考え方があります。
「自分が正しい」と思っていることを裏づける情報に注目して、
反対の情報を、見落としやすくなる傾向です。

嫌いな人に対しても、同じようなことが起こります。
「あの人は嫌な人だ」と決めてしまうと、
嫌なところは簡単に見つかるのに、良いところには目が向かなくなるのです。

ここで、ちょっと考えてみてください。

自分が嫌っている相手でも、仲良くしている人がいることがあります。
なぜでしょうか。

例えば、何でもハッキリ言う人がいたとします。
ある人は「裏表がなくて付き合いやすい」と言います。
別の人は「言い方がきつくて嫌だ」と言います。

同じ性格なのに、まったく反対の評価になるのです。

私たちは、相手の言動をそのまま受け取っているようで、
実際には自分の「価値観という物差し」で測っているのかもしれません。

人の「欠点」は探さなくても見える。
「良いところ」は探さないと見えない。

このことに気がついてから、私は人を見る目を「少し変えてみる」ことにしたのです。

「嫌な相手」の言葉に腹が立つと、冷静に事実を考える余裕がなくなることがあります。
「思い込み」を見直そうとしても、「怒り」が先に出てしまう。
そんなときは、私が家族の出来事から学んだ「まあまあ」という言葉の使い方も参考になります。

必ずいる嫌いな人!嫌いな人は嫌いだと思い込んでいる自分がいるだけ

ちょっとだけ見方を変える

「嫌いな人」
の良さは

「見る目」
を変えた先にある

「嫌いな人」への思い込みを少し変えるだけで、第一印象に隠れていた相手の「長所」が見え、人間関係の「ストレス」も軽くなることがあります。

「嫌いな人にも、まだ知らない一面があります」
嫌いな人への思い込みを見直すため、
私は相手を「ちょっとだけ気に入る」という、これまでとは反対の考え方を試してみたことがあります。

正直なところ、最初はかなり抵抗がありました。
「あんな憎たらしい人を、どうして気に入らなきゃいけないんだ」
自分で考えておきながら、そう思ったくらいです。

しかし、何も本当に好きになる必要はありません。
「ちょっとだけ」です。

「この人にも、何か良いところがあるんじゃないかな」
そんな目で観察してみました。

すると不思議なもので、少しずつ違う一面が見えてきたのです。
さらに、周りの人達を観察してみると。

あいつ、愛想が悪いのに、整理整頓がうまいなあ。
いつもツンツンしてるけど、幹事をさせると盛り上げるなあ。
ボーッとしてるようだけど、仕事はミスなくこなすんだ。
しょっちゅうグチっているけど、時間だけはきちんと守ってるなあ。
怒っているような口調だけど、意外と面倒見が良いんだな。

今までそんなことは、考えもしませんでした。
欠点ばかり見ていたころには、気にも留めなかったことです。
少しばかり拍子抜けしました。

「あれ? この人、悪いところばかりじゃないじゃん」

相手の性格が急に変わったわけではありません。
こちらが見る場所を変えたことで、以前からあった長所にも目が向くようになったのです。

もちろん、
良いところを一つ見つけたからといって、嫌な言動まで消えるわけではありません。

それでも「嫌な人」という一枚の札だけで相手を判断しなくなったことは、私にとって大きな変化でした。
相手が変わったのではない。私の見る場所が変わったのだ。

この発見は、今でも心に残っております。

一言で変わった見え方

たった一言で
嫌いな人の
「別の顔」
が見えてくる

「嫌いな人」への思い込みを外して、相手への決めつけを変えてみると、今まで見えなかった「意外な一面」に気づくことがあります。

「決めつけを外すと、意外な返事が返ってくる」
「嫌いな人」への「思い込み」を疑い始めたころ、
事務所で起きた小さな出来事が、私の考え方をさらに変えるきっかけになりました。

ある日、事務所で仕事仲間と過ごしていたときのことです。
隣の席から、ある人の自慢話が聞こえてきました。

その人は、周囲からあまり好かれていないようでした。
私の席にいた人達も、
「何いってんだょ」
そんな感じで、小声でボソボソ言っております。

以前の私だったら、たぶん同じように思っていたでしょう。
「また自慢話か。やれやれ」

ところが、そのころの私は、人の良いところを探すという「妙な実験」を続けていた最中でした。
そこで、ふと相手と目が合ったときに、少し大きめの声で言ってみたのです。

「なるほど、今日は良いこと聞いちゃったょ」

すると、どうでしょう。
たった一言だけでしたが、相手は笑顔になって
「そんなに喜んでくれたら嬉しいね」
とか、返してきたのです。

「あれー、やっぱり良い感じじゃん」
思わず、そんな気持ちになりました。

もちろん、その人が急に立派な人になったわけではありません。
自慢話が多いという印象も、すぐに消えたわけではないのです。

ただ、それまで私が見ていなかった、「笑顔で素直に喜ぶ一面」を知ることができたのです。

「嫌な人」という思い込みだけでは、この反応は想像できなかったことだと思います。
「一つの嫌な面」を知っていることと、
「その人のすべて」を知っていることは違います。

この出来事で、私はそれを実感したのです。
相手の良いところが見えてくると、自然にこちらの表情や言葉も変わることがあります。

そして相手も、違った反応を返してくれるかもしれません。
必ずそうなるとは限りませんが、
少なくとも私は、この小さな出来事から一つ学びことができたのです。

「人を決めつける前に、もう一つ別の見方をしてみる価値はある」
ということです。

「第一印象」だけで人を判断してしまうと、
相手が何を考えているのかを、「確かめる機会」も減ってしまいます。
話し方を変える前に、まず相手の言葉を最後まで聞くことも役立ちます。
人間関係を良くする「聞き上手」の習慣を紹介しています。

嫌いな人は思い込みで決まる?第一印象を変える考え方

事実と思い込みを分ける

「見えた事実」
より
「思い込んだ答え」
が人を傷つける

「嫌いな人」への思い込みは、事実と推測を混同することで強くなります。「決めつけ」を見直し、人間関係の「ストレス」を減らす考え方を紹介します。

「見たことと、勝手に考えたことは違う」
「嫌いな人」への「思い込み」を見直すには、
相手が実際にしたことと、自分がそこから想像したことを、分けて考える方法が役立ちます。

例えば、朝の職場でこんなことがあったとします。
「おはようございます」

こちらは普通に挨拶したのに、同僚から返事がありません。
「あれ? 無視されたのかな」

そのうち、
「やっぱり、あの人は私が嫌いなんだ」
と腹が立ってきます。

でも、ここで一つ確認したいことがあります。

本当に無視されたのでしょうか。
相手は「考え事」をしていて、声が聞こえなかったのかもしれません。
仕事の「段取り」を考えるのに夢中だった可能性もあります。

もちろん、本当に無視したのかもしれません。
しかし、その場ではまだ分からないのです。

ここで事実と想像を分けてみます。

事実:挨拶をしたが、返事がなかった。
推測:自分が嫌われているから無視された。

この二つは、同じではありません。

そこで私は、嫌なことがあったときに、次の三つを考えてみることをおすすめします。

① 実際に何が起きたのか。
相手の言葉や態度を、見たまま、聞いたままに振り返ります。
「返事がなかった」
「声が大きかった」
「約束の時間に遅れた」
まずは、確かめられる出来事だけを拾います。

② 何を勝手に想像したのか。
「私を嫌っている」
「わざと困らせた」
「性格が悪い」
そんな判断が混じっていないか考えます。
別の理由が考えられるなら、まだ結論を急ぐ必要はありません。

③ 本当の問題は何なのか。
単なる誤解なのか。それとも、実際に困る言動が繰り返されているのか。
ここは曖昧にしてはいけません。

例えば、仕事上の「嫌がらせ」「暴言」「責任の押しつけ」などが続いているなら、
それは思い込みではなく、対応が必要な問題です。
記録を残したり、職場の相談窓口などに相談したりする判断も必要になります。

嫌いな人を、無理に好きになる必要はありません。
また、相手に問題があるのに、すべて自分の考え方のせいにする必要もないのです。

思い込みを疑うことは、相手を許すことではなく、事実を正しく見ることです。

人の言動を決めつける前に、ほんの少し立ち止まって確かめてみる。
それだけで、誤解による人間関係のすれ違いを減らせることがあります。

必ずいる嫌いな人!嫌いな人は嫌いだと思い込んでいる自分がいるだけ

よくある質問

Q1.思い込みはどうして生まれるのですか?
第一印象や過去の経験、周囲から聞いた話などが影響します。
例えば、以前に無愛想な人から嫌な思いをさせられた経験があると、
別の無愛想な人にも同じような印象を持つことがあります。
まだ相手をよく知らない段階で、過去の経験から性格を決めてしまうのです。

Q2.なぜ嫌いな人の欠点ばかり見えるのですか?
一度「嫌な人だ」と思うと、その判断に合う言動へ注意が向きやすくなるからです。
例えば「時間にルーズな人」と思っていると、遅刻した日はよく覚えているのに、
時間を守った日は気にも留めないことがあります。

Q3.嫌いな人を無理に好きになる必要はありますか?
ありません。
私が試した「ちょっとだけ気に入る」という方法も、無理に好きになることではありません。
相手の欠点だけでなく、まだ知らない一面もあるかもしれないと考えてみることです。

Q4.思い込みと実際の問題はどう見分ければよいですか?
事実と推測を分けて考えます。
「挨拶に返事がない」は事実ですが、「私が嫌いだから無視した」は推測です。
一方、侮辱する言葉を何度も言われた、仕事を繰り返し妨害されたといった出来事は、
具体的な問題として確認する必要があります。

Q5.思い込みを変えれば相手も変わりますか?
必ず変わるとは限りません。
ただし、こちらの見方が変わることで、言葉や態度が変わり、相手から違う反応が返ってくることはあります。
私が事務所で体験した出来事も、その一例でした。

相手を変えることより、
まずは今まで見ていなかった事実がないか確かめることから始めたいものです。

【まとめ】

「嫌いな人の本当の姿を見る」
嫌いな人への思い込みを見直すことは、第一印象や決めつけから離れ、
相手の言動を事実に基づいて判断するための一歩です。

人の欠点は探さなくても見える。良いところは探さないと見えない。

私も以前は、嫌いな人の欠点ばかり見ていました。
ところが、ちょっとだけ「気に入る」ように考えてみたら、
今まで見えなかった良いところが見えてきたのです。

相手の性格が変わったわけではありません。
変わったのは、私の見る目でした。

もちろん、すべての人を好きになる必要はありません。
問題のある言動まで我慢することもないのです。

ただ、一度嫌いだと思ったからといって、その人のすべてが嫌なわけではないかもしれません。
一つの欠点で、その人の全部を決めてしまうのは、少し早すぎる気がします。

誰かを嫌いだと思ったときこそ、もう一度だけ、その人を見直してみる。
もしかすると、まだ知らない良いところが見つかるかもしれません。

相手をよく知る前に、嫌いだと決めてしまう。
そんな自分の思い込みに、時には疑問を持ってみたいものです。

人を見る目を変えると、今度は「自分が相手からどう見られているのか」も気になってきます。
相手の表情や態度だけでなく、自分の「表情」や「言葉」にも目を向ける。
そんな人間関係の見直し方を、「鏡の法則」という視点から紹介しています。

【続きの記事】

【特集】嫌いな人に振り回されない|ストレスを力に変える人間関係の秘訣

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