やる気スイッチを入れるには!習慣になっていることを辞めてみる

やる気スイッチを入れるには!習慣になっていることを辞めてみる

「やる気が出ない」「何かを始めたいけれどなかなか行動に移せない」と感じる人は多いいのではないでしょうか。結論から言いますと、前に進むことに対して足を引っ張っているような、何気ない習慣があるのではと思うのです。

私たちは毎日数えきれないほどの習慣に囲まれて生きています。朝起きて歯を磨く・コーヒーを飲む・スマホをチェックするなど、いつもしている当たり前に思える行動も、すべてが繰り返しによって蓄積された習慣です。そしてこの習慣は良くも悪くも私たちの心の在り方・健康状態・思考パターンなどに大きな影響を与えております。自分にとってプラスになるものもあれば、やる気を削いでしまっているような習慣もあるという訳です。

ずいぶん昔ですが、広島の某ホテルで行われた経営セミナーに参加したときのことですが、講師の方がふと口に漏らした言葉が印象的だったので紹介します。「なかなか行動に移せない時には、習慣になっていることを止めてみるのも一つの方法です」「特に夢中になっている趣味など、好きな事を思い切ってやめてみてはいかがでしょうか」と語られておりました。

続けて「私も言った手前大好きだったゴルフをやめてみました」と笑いながら話されておりました。「別に辞めてみたところでどうってことないし、こころにすき間ができるたようで良い感じでしたょ」という内容なのですが、その言葉がなぜか心の中に残っているのです。

新しいものを入れるには
器を広げるか
何か処分して
入れる空間を作る
しかありません

器を広げるにはセミナーに参加したり・付き合いをランクアップするとかですが、時間がかかるし資金や努力が必要になってきます。手っ取り早いのは何かを処分して、新しいものを入れてやるスペースを作ることです。「何かを成し遂げたいときには、自分の一番好きなものをやめてみる」これはまさに「潜在意識(subconscious mind)」の働きだと思います。

これは人の考えや意識が変化することで、行動や習慣が変わってくるという「行動変容」の一例とも言えます。無理に意思の力だけで習慣を断ち切ろうとしたわけではなく、生活の優先順位や行動が自然と変化する中で、無意識のうちに不要な習慣がフェードアウトしていくのだと思います。

無意識の習慣と判断疲れ

私たちは毎日、知らず知らずのうちに決まった行動を繰り返しており、なんと1日に最大35,000回もの判断をしているとも言われています。たとえば朝起きてトイレに行く・階段を下りる・スマホを見るなど、これらもすべて意識していなくても決断の積み重ねなのです。このように2.5秒に1回のペースで判断していると、脳も疲れてしまいます。いわゆる判断疲れです。

特になんとなくやっている行動・テレビをつける・SNSをスクロールする・スマホを見るなどですが、意識せずに続けていることの中には、やる気を下げる原因が潜んでいることがあります。やる気スイッチを入れるには、自分の習慣を振り返って「本当に必要な行動だろうか」と問いかけながら、ゆっくり見直してみると良いでしょう。

毎日のルーチンを振り返る

〇その習慣が必要かどうか考える
無駄な習慣がやる気を削ぐ理由は、無意識の行動が時間とエネルギーを奪うために、やりたいことのスペースがなくなるのです。私たちは気がつかないうちに決まった行動を繰り返しています。朝起きてすぐにスマホを見るなどですが、こうした習慣の中には無駄ということに加えて、やる気を奪う原因になっているものも多々あるのです。

SNSをなんとなくチェックしている時間が1日1時間あるとすれば、1週間で7時間、1ヶ月で30時間にもなります。その時間を別のことに使えたら、どれだけ有意義でしょうか。自分の習慣を客観的に見直しながら、やる気を阻害する要因を探ることが重要です。1日の行動をゆっくりと振り返ってみて、改めて自分がどのような習慣を持っているのかを箇条書きにしてみましょう。

やる気スイッチを入れるには!習慣になっていることを辞めてみる

習慣を手放すことの重要性

習慣を辞めることは新しい目標や挑戦を迎え入れるための「心のスペース」「時間の余白」を作り出します。私は絶対に無理だと思えた夜の晩酌を、自然にやめたことで夜の時間にクリアな思考が持てるようになりました。後ほど書き込んでおりますが、学びの時間が増えてきたしからだも軽く感じてきて、翌日の集中力も高まったのです。つまりひとつの習慣を手放すことで複数の好循環が生まれてきたのです。このプロセスはまさに人生のリズムを整える鍵とも言えると思うのです。

無理なく手放すこと

習慣を辞めることで重要なのは、無理に我慢することではありません。人間は我慢すればするほどストレスが溜まり、その反動で元の習慣に戻ってしまうリスクが高まるのです。だからゆるやかに習慣を見直すことが理想的なのです。

経営セミナーで耳にした「何かを成し遂げたいときは、自分の一番好きなことをやめてみる」という講師の言葉は今も深く心に残っています。この言葉が私自身の選択や行動に影響を与えているようです。何かを変えたいときや前進したいときには、やってみたいことをしたいためにとりあえずパソコンの前に座ってパチパチしているうちに、自分の中にある今までの当たり前だと思っている習慣を、忘れていたという感じなのです。

習慣を断ち切る第一歩

しかし馴染んで習慣になっていることを「やめる」という行為は勇気がいるものです。夜遅くまでダラダラと動画を見る習慣をやめる・仕事の合間の無駄なネットサーフィンを控えるなど、少しずつでも不要な習慣を減らしていくようにしましょう。「やめる」と決めることで、新しいことを受け入れる心の下準備ができるということを常に意識しておき、達成した時のイメージが湧いてくると、自分の中に余裕が生まれてくるのです。

習慣をやめるコツ

何かを始めるには何かを手放すという「やらないことリスト」を作ってみてはいかがでしょうか。いきなり全部やめるのではなく、少しずつ減らしていきながら馴染ませてやるのです。代わりの行動を決めておく(スマホを見る時間を読書にするなど)・小さな成功体験を積み重ねるなどです。私はメモ魔なので思いついたことは即メモをしております。そしてやらないことリストもメモです。何ヶ月も書いたままになっていることもありますが、見るたびに「っあ、そうか」と反省しきりなのですが、いつの間にか実行していることに気が付くことがあるのです。

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無理なく習慣を手放す

私自身、現在74歳になりましたが、43年前にタバコをやめた経験があります。これは当時の自分にとっては非常に大きな出来事でした。なぜならタバコは生活の一部であり、気分転換やストレス解消の手段として強く結びついていたからです。それでも無理をして禁煙に挑んだわけではなく「気づけば吸わなくなっていた」このような自然な形でやめることができたのです。

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同じようなことが長年続けてきた「晩酌」にも起こりました。毎晩のビールは私にとって欠かせない楽しみでした。ところが最近ふとした瞬間に「そういえば最近ほとんど飲んでいないな」と気がついた時がありました。数年前からパソコンに向かい、日々の学びや発信に集中するようになったことで、いつの間にか飲酒という習慣が自然に後退していたようなのです。

人間とは不思議なもので、いったん飲まない状態に慣れてくると、むしろその方が体調が良いことに気づきます。そしてたまに飲んでみると、翌日には身体が重く感じられてしまい、かえって調子を崩すことすらあるのです。そういえばタバコをやめたときも同じで、やめようと思ってやめたのではなく、気がづけば吸わなくなっていたという感覚だったのです。

苦労してとか我慢したとかはまったく無縁の無意識行動でした。このページではこのあたりをうまく説明してみたいなと思っている次第です。このように習慣というのは「やめよう」と強く意識しなくても、自分の関心や行動の軸が変わることで、自然に手放せることがあるのです。これは心理学の分野で「行動変容(Behavioral Change)」や「環境要因による習慣の再形成」と呼ばれるプロセスです。

大切なのは無理に何かを我慢するのではなく、「手放す準備が整った時に、自然と馴染んでいく」というプロセスを信じること。やる気スイッチを入れるためには、こうした無理のない習慣の見直しがとても効果的なのです。努力しているのに成果が出ない・どうもうまくいかないなっと感じている人は、今の習慣を思い切って見直してみましょう。良い習慣はなかなか馴染まないものですが、身につくためには一定の時間が掛かってしまうという事を意識しながらです。

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「やめてみる」を試してみる

やめようと思うと疲れてしまいます。無理にやめるのではなく「ちょっとやめてみようかな」と軽く試してみることから始めてみましょう。いつもなんとなく見ているテレビやSNSの時間を、1日10分だけ減らしてみる・毎日飲んでいた缶ビールを週1本だけ減らしてみる・夜のルーティンの中から、眠りを妨げている習慣がないか見直してみる。ポイントは「完全にやめる」と構えずに「一度手放してみるか」というスタンスです。すると意外な気づきや変化が訪れてくるものです。

たとえばテレビを見ている時間をちょっと止めて、心静かに自分に問いかけてみると良いです。最近、無意識に続けていることは何かな・それを1日でもしなかったら何が起きるというの。さらには新しい何かに取り組むためには、何を手放せば良いのだろうか。一度、紙に書き出してみるのもおすすめです。頭の中が整理されて「手放しても良いような習慣」が見えてくると思います。

決心よりも決断

手放すことで人生に空白が生まれてくるので、先行きがよく見えてきます。私たちは何かを始めることには一生懸命になりますが、何かを手放すことにはあまり意識を向けていません。実は新しい挑戦・気づき・豊かさが入ってくるのは、空白があるからこそです。

習慣をひとつ手放すことは、自分自身を再構築するチャンスでもあるのです。それは決して失うことではなく、新たに得るための前段階だと考えます。ぜひあなたも今日から、一つやめてみることを試してみてください。そこには思いがけない自由と、次の一歩につながるヒントが待っているのです。

継続できる仕組みを作る

やる気を維持する習慣化のコツなのですが、新しいことを始めても続かなければ意味がありません。習慣化するにはハードルを少し下げてやる必要があります。例えば「よし毎日30分は運動するぞ」っと言うよりも「まあちょっとストレッチでもやってみるか」っで、とりあえずは小さく始めてみます。この、ちょっとという感覚が良いと思うのです。「近所のお手伝いをちょっとしたことから一生の仕事になっていた」「ちょっと一杯と言いながら飲んでからアル中になってしまった」なんてことは良くある話です。

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まとめ

やる気を出すためには、まず不要な習慣をやめることから始めます。そうすることで、やりたいことを迎え入れる余裕が生まれてきます。そして空いた時間を楽しむことができるし、新しいことを迎え入れるための余裕の時間をポジティブにとらえ、習慣を楽しみながら続けることが、やる気スイッチを入れる秘訣です。無理なく継続できる仕組みを作り、習慣化して行くことが大切なのです。

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