
怒りが収まる魔法のおまじない|「まあまあ」で5秒間笑って紛らわす
「怒り」
はすぐに消さない
「まず5秒」
言い返さなければいい
怒りをコントロールするコツは、「感情」を無理になくすることではなく、言葉や行動に出る前に「ほんの少しの間」をつくることです。
腹が立った。
言い返したい。
「なんで、そんなことを言われなければならないんだ」
そんな場面は誰にでもあります。
「怒り」そのものは、決して悪い感情ではありません。
ただ、その勢いのまま言葉を返してしまうと、
あとになって、
「言わなければよかった」
と思うことがあります。
そこで私が面白いと思っているのが、
「まあまあ」
という一言です。
ちょっと笑いながら「まあまあ」とか言って、5秒ほどやり過ごしてみる。
たったこれだけです。
しかし、書くのは簡単なのですが、
腹が立っているときに実際にするのは、なかなか難しいものです。
だから口に出さなくてもいい。
「心の中で、つぶやいてみる」だけでもいいのです。
私は、周囲の人を見ていて何度も、
「あれっ、空気が変わったぞ」
という場面を経験してきました。
このページでは、怒りを無理に押さえ込むのではなく、
「まあまあ」+「笑顔」+「5秒」を使って、怒りにそのまま乗らない方法を紹介します。
5秒が怒りを変える
「怒り」に
勝とうとするより
一度そこから
「降りてみる」
怒りをコントロールする方法として役立つのは、「感情」を無理に消すことではなく、反射的に言い返すまでの「時間を少し延ばす」ことです。
私は、そのための合図として「まあまあ」という言葉を使っています。
「まあまあ」と言って、口元を少しゆるめる。
そして5秒ほど返事を待つ。
怒りそのものが、5秒で消えるわけではありません。
しかし、
5秒で怒りは消えなくても、5秒あれば言い返すのは止められます。
ここが、この方法の一番大事なところです。
実際、私は音信不通だった弟と家族が再会したとき、
弟が姉の強い言葉に「まあまあ」と笑いながら応じる姿を見ました。
険悪になりかねない空気が少しずつ変わり、最後には昔話をして皆で笑っていたのです。
「あれ、これは何なんだ」
「まるで何ごともなかったような」
「むしろ盛り上がってる」
「まあまあ」は、相手を言い負かす言葉ではありません。
自分も相手も、怒りから一歩離れるための「小さな合図」なのだと思っています。
怒りは悪者ではない
「怒った自分」
を責めるより
「その次の一言」
を選ぶ
「怒り」をコントロールする第一歩は、「怒ってはいけない」と無理に押さえ込むことではありません。
怒りは、
「それは嫌だ」
「納得できない」
「私は傷ついた」
「ここまでは我慢できない」
と知らせてくれる「自然な感情」でもあります。
問題になるのは、「怒り」そのものよりも、
怒った勢いで相手を「責めたり」、乱暴な「言葉」を投げたりすることです。
メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)でも、
「怒り」は、一般的で自然な感情である一方、
コントロールできない「怒り」は、健康や人間関係に影響することがあると説明されています。
私自身も、
「腹を立てない人間になろう」
などとは思いません。
それよりも、
腹が立ったときに、すぐ反応しない人間になれたらいい。
そう考えたほうが、ずっと現実的だと思うのです。
考えてみれば、火事も最初は小さな火です。
そのときに、水をかければ消えるかもしれません。
ところが、
「そっちが悪い」
「いや、お前が悪い」
とお互いに燃料を投げ込めば、大火事になります。
「怒り」をなくするより、火に油を注がない。
これだけでも、「人間関係」はかなり違ってくるのではないでしょうか。
「まあまあ」の役目
弟から教わった一言
言い返さなかった
「5秒」が
家族の空気を変えた。
これは私自身が強く印象に残っている体験です。
私には、長い間音信不通になっていた弟がいます。
久しぶりに、家族が顔を合わせたときのことです。
気の強い姉が弟を見るなり、
「あんた、どうなったん」
と強烈な一言を浴びせました。
普通なら、
「何だ、その言い方は」
と反撃してもおかしくありません。
ところが、弟は手を少し振りながら、
「まあまあ」というようなしぐさをしたのです。
しかも、楽しそうに笑っているのです。
姉がまた何か言う。
それでも弟は、
「まあまあ」しぐさで
笑っている。
また言われても、
「まあまあ」の大笑い。
しかも、何の違和感もない「心の中」から、からだ全体で笑ってる。
私は横で見ながら、
「うーむ、こいつは言い返さないな」
っと言うよりも、瞬間「できる」と思って見ていました。
すると不思議なもので、周りの人達もその笑いに感化されて、少しずつ笑い始めたのです。
一瞬張りつめていた空気が、だんだん緩んでいったのです。
そのうち姉の言葉の勢いも弱くなり、気がつけば昔と同じような家族の話になっていました。
このとき私は、
「なるほど。怒りを止めたのではなく、怒りを育てなかっただけなんだ」
と思いました。
姉を、説得したわけではありません。
「お前が間違っている」と、指摘したわけでもありません。
「正しさの勝負」にも、持ち込まなかった。
ただ、「まあまあ」と、「笑い」で受け流していただけ。
その結果、「怒り」が行き場を失ったように見えたのです。
今でも私は、このときの弟の態度を思い出します。
人間関係では、
正しい「一言」より、争いを大きくしない「行動」のほうが役に立つことがある。
そんなことを教えてもらった出来事でした。
「これはいいな」
「これはもういただき」です。
っと、自分の胸の中に叩き込みました。
5秒で反応を止める
「5秒」で
怒りを消すのではなく
「5秒」で
言い返すのを止める
では、実際に腹が立ったら、どうすればいいのか。
私は、あまり難しく考えないほうがいいと思っています。
①とりあえず「まあまあ」と言う
まず、「まあまあ」と小さく言ってみます
相手に向かって言いにくければ、心の中でも構いません。
弟の場合も口には出していませんでした。
雰囲気だけだったのです。
「明石家さんま」さんのような感じです。
これは相手を説得させるのではなく、
「ちょっと待てよ」と「ひと呼吸」自分に知らせる合図だからです。
②口元を少しゆるめる
「笑わなければ」と、頑張る必要はありません。
無理に笑えば、不自然だからです。
怒っているときは、眉間にしわが寄り、顔も体も力んでいます。
そこで、口元をほんの少しゆるめてみます。
「戦う顔」から、「戦わない顔」へ少し戻す。
それくらいで十分です。
③「5秒」だけ返事を待つ
ここが一番重要です。
1、2、3、4、5。
その間だけ、何も言わない。
国民保健サービス(NHS)でも、
怒りを感じたときには反応する前に時間を取り、呼吸を落ち着ける方法が紹介されています。
メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)も、
感情が高ぶっているときには、発言する前に少し時間を置くことを勧めています。
「5秒」という数字そのものに、特別な力があるわけではありません。
私の記事では、「すぐ言い返さないための目安」として5秒にしています。
④一度ゆっくり息をする
「まあまあ」
「5秒待ちました」
それでもまだ腹が立っている。
そんなときには、ゆっくり息を吐いてみます。
厚生労働省の「こころの耳」でも、
ストレスへの対処には、自分なりの方法を持つことが紹介されております。
別の厚労省資料でも、
ゆっくり深呼吸して、気持ちを落ち着かせる方法が、セルフケアの一つとして挙げられています。
私自身は、呼吸だけに意識を向ける「マインドフルネス」と、
体の中心を意識する「丹田」を実用しております。
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⑤それから話す
ここまで来てから、
「私はこう思った」
「それはちょっと困るよ」
と話します。
同じ内容でも、怒鳴って言うのと、少し間を置いて言うのでは、相手の受け取り方が違います。
怒りのピークでは、結論を出さない。
これは人間関係を壊さないための、小さな段取りだと思います。
鏡で自分を見る
相手を見る目を
ほんの一度だけ
自分へ戻す
怒ったとき、できる状況なら鏡を見るのも一つの方法です。
怒っている自分の顔を見ると、
「あれ、こんな顔をしていたのか」
と思うことがあります。
人は怒っている間、相手ばかり見ています。
「あいつが悪い」
「あの言い方が気に入らない」
「なぜ分からないんだ」
と、焦点が全部相手に向いています。
ところが鏡を見ると、一瞬だけ、
「相手」から「自分」へ焦点が戻ります。
ここが面白いところです。
「怒っている自分」を、第三者のように見ることができれば、怒りとの距離も少しは取れてくるのです。
相手が、おかしいかどうかを考える前に、
「なぜ私は、ここまで強く反応したんだろう」
と考えてみる。
これだけでも、次の言葉は変わってくるものです。
笑顔は万能ではない
笑えば
何でも解決する
わけではありません
「使う場面」
を間違えないことです
ここは、この方法を使ううえで覚えておきたいところです。
「まあまあ」と笑えば、何でも解決できるわけではありません。
たとえば、相手が本気で悩んでいるときに、
「まあまあ、そんなこと気にするな」
と笑ってしまえば、
「真剣に聞いてくれない」
と思われるでしょう。
仕事上の重大な問題。
家族からの深刻な相談。
相手が本当に傷ついているとき。
そういう場合は、先に話を聞いたほうがいい。
軽い言い争いなら「まあまあ」。
深刻な悩みなら、まず聞く。
この使い分けが必要です。
また、
相手が物を投げたり
暴力を振るったり
身の危険を感じるほど興奮している
そのような場合は、「まあまあ」と仲裁しようとせず、安全な距離を取ることを優先するべきです。
「笑顔」は相手に勝つための道具ではありません。
争いを大きくしないためのしぐさです。
ここを間違えないようにしたいものです。
笑いは空気を変える
一人の表情
が変わると
「周囲の反応」
まで変わることがある
私は以前から、笑顔の人を見ていると、何となくこちらまで表情がゆるむことがあると感じています。
反対に、一人がイライラしていると、その場全体が重苦しくなることもあります。
ですから私は、
「自分の機嫌ぐらいは、自分で何とかしてみよう」
と思うようになりました。
無理やり楽しくする必要はありません。
嫌なことがあったのに、なかったことにする必要もありません。
ただ、
怒った顔で相手を見続けるのか。
いったん「まあまあ」と笑ってみるのか。
その小さな選択によって、次に返ってくる言葉が変わってくるのです。
そう考えると、
「笑顔」は幸運を待つものではなく、周りとの関わり方を変える行動の一つ
とも言えるのではないでしょうか。
「笑顔」と「日常の行動」については、こちらの記事でも詳しく書いています。
「笑顔」が、周囲との関係や自分自身の行動にどのような変化を生むのか、日常の具体例を交えて紹介しています。
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習慣に変えるコツ
「本番」で
できないことは
「平常時」
に練習しておく
腹が立ってから突然、
「さあ、冷静になろう」
と思っても、なかなかできません。
そこで普段から、「まあまあ」を使っておきます。
ちょっとした失敗をしたとき。
物を落としたとき。
車が混んでいたとき。
予定どおり進まなかったとき。
そんな小さな場面で、「まあまあ、こんなこともある」と言ってみる。
これなら、誰とも争わずに練習できます。
私も普段の会話で、相手からちょっとした愚痴が出たときに、
「まあまあ」と、少しオーバー気味に、手のひらを出しながら言うことがあります。
すると相手も、
「まあ、そうじゃね」
という感じになることがあります。
そこで思うのです。
「怒り」をコントロールする練習は、怒ったときに始めるのでは遅い。
日常痔の何でもないときに、「まあまあ」を使っておく。
すると本当に腹が立ったときにも、その言葉が違和感もなく出やすくなります。
「小さな行動」が、
気が付いててみたら「大きな行動」になっていた。
怒りを手放す暮らし
「怒らない人」
になるより
怒りを
「長持ちさせない人」
になる
人生には、思いどおりにならないことがいくらでもあります。
人とうまくいかない。
仕事で失敗する。
予定が狂う。
嫌なことを言われる。
最近、どうもツイていないな
と思う時期だってあります。
そんなときほど、小さなことまで腹が立ってきます。
でも、そこで全部に反応していたら、こちらが疲れてしまいます。
変えられるものは、変える。
言うべきことは、落ち着いて言う。
すぐには変えられないものには、
「まあまあ」と少し距離を取る。
嫌なことが続くと、どうしても「なんで自分ばかり」と考えてしまいます。
そんなとき、明石家さんまさんの「生きてるだけで丸儲け」という言葉は、
怒りや不満から少し離れて、今あるものを見るきっかけになります。
気持ちを切り替える考え方として、こちらの記事も参考にしてください。
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厚生労働省のストレス対処に関する情報でも、問題そのものに働きかける方法だけでなく、
物事の見方を変えたり、人に話したりする複数の対処法が紹介されています。
何でも真正面から受け止める必要はありません。
受け止める力だけでなく、受け流す力も、生きていく知恵の一つ。
弟の「まあまあ」を見たとき、私はそんなことを教えられたような気がしたのです。
よくある質問
「まあまあ」と言えば本当に怒りは収まりますか?
必ず収まるわけではありません。
「まあまあ」は怒りを消す言葉というより、すぐ言い返さないための合図として使います。
数秒の間をつくるだけでも、その後の言葉を選び直す時間になります。
5秒でなければ効果はありませんか?
5秒に特別な決まりがあるわけではありません。
この記事では覚えやすい目安として5秒にしています。
5秒で足りなければ、もっと時間を取って構いません。
作り笑いでもいいのでしょうか?
無理に大笑いする必要はありません。
口元を少しゆるめる程度で十分です。
「笑わなければ」と頑張りすぎると違和感があるので、それ自体が負担になります。
相手が怒っているときにも使えますか?
軽い言い争いや感情が高ぶり始めた場面なら、空気を変えるきっかけになることがあります。
ただし、相手が深刻な話をしている場合は、先に話を聞くほうが適しています。
危険を感じるほど興奮している場合は、安全確保を優先してください。
どうしても怒りが抑えられない場合は?
怒りが頻繁に爆発する、
家族や仕事に大きな影響が出ている、
自分や他人を傷つけそうになる
そのような場合は、一人で抱え込まず医療機関や専門家へ相談することも選択肢です。
メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)も、
「怒り」が制御できず「後悔する行動」や周囲への害につながっている場合には、支援を求めることを勧めています。
【まとめ】
まあまあの
「5秒」
「怒りが収まる魔法のおまじない|『まあまあ』で5秒間笑って紛らわす」
勝たなくていい。5秒後に後悔しなければ、それでいい。
この記事を書き終えて、改めて思います。
最初は何となくつけたタイトルでした。
しかし書き進めてみると、この「5秒」には、私なりの意味があることが分かってきました。
怒りを「5秒」で消すわけではありません。
相手を「5秒」で変えるわけでもありません。
自分が怒りに乗って走り出すのを、「5秒」だけ待ってみる。
そのための、「まあまあ」なのです。
腹が立った。
言い返したい。
そんなとき、
「まあまあ」
口元を少しゆるめる。
5秒だけ待つ。
一度息をする。
それから話す。
これだけ覚えておけば十分です。
人間ですから、怒ることはあります。
失敗して言い返す日もあります。
それでも次にまた、「まあまあ」とやってみればいい。
怒らない人になる必要はありません。
怒りを大きくしない人になればいいのです。
弟が見せてくれた、「まあまあしぐさ」。
今では私にとって、怒りを消す魔法というより、
人間関係を壊さないための、「小さなおまじない」になっています。
【今日できる一歩】
今日、何か小さなことでイラッとしたら、
反射的に言葉を出す前に一度だけ、こころの中で、
「まあまあ」
と言ってみてください。
「そして5秒」。
たったそれだけです。
その5秒が、相手を変えなくても、自分の次の一言を変えてくれるかもしれません。